クラウドストレージの料金を比べようとして、公式サイトを3つ開くのが面倒だな、と思ったことはありませんか。AIに「調べて、表にまとめて」と頼むと、表そのものはすぐにできます。ただ、そのままは使えませんでした。返ってきた6つの数字を公式ページで確かめたところ、合っていたのは2つ。プログラミングはやっていないクロパンが、実際の画面つきで、確かめるのは3か所だけでいいという話をします。
① 結論|調べものは「まとめさせる」ほうが速い。でも、そのままは使えませんでした
「調べものをAIに任せると速い」という話は、よく見かけますよね。実際やってみると、たしかに速いです。ただ、そのあとに続きがありました。
①-1 何を調べたのか
クラウドストレージ(写真やファイルを預けておく、インターネット上の保管場所)の容量と料金を、3つのサービスで比べようとしました。Google One・iCloud+・Dropboxの3つです。

公式サイトを3つ開いて、プランを1つずつメモして、表にして……。考えただけで、ちょっと気が重かったんです🐼
①-2 そのまま使えたのは、6つのうち2つでした
先に結果からお伝えします。AIが返してきた表の中身を、あとから公式サイトで1つずつ確かめたところ、こうなりました。
・そのまま使えた … 2つ
・数字が違っていた … 3つ
・条件つきで正しかった … 1つ
⚠️ 「全部でたらめだった」わけではありません。ここは大事なところなので、盛らずに書きます。半分近くはちゃんと合っていて、それでもそのままは使えない、というのが今回の結論です。
この記事では、実際に頼んだ一文から、どこが違っていたか、そして確かめるのは3か所だけでいいという話までを、画面つきでそのままお見せします。
② 実際に頼んでみた|クラウドストレージ3つの容量と料金
②-1 頼んだのは、この一文だけです
そのまま貼れます。
Google One・iCloud+・Dropbox の個人向けプランについて、
容量と月額料金を調べて、1つの表にまとめてください。
表には出典のURLも入れてください。
最後の「表には出典のURLも入れてください」が、あとで効いてきます。これを付けておかないと、返ってきた数字がどこから来たのか分からず、確かめようがなくなるからです。
②-2 表は、待っているあいだにできました
自分で3社のページを開いて、プランを読み比べて、表に起こす。その手間がまるごと消えました。ここは期待どおりです。
⚠️ ちなみに「何分かかったか」は測っていないので、〇分で終わりました、とは書けません。ただ、自分で3社ぶんを読み比べるより明らかに速かった、というのが実感です。
②-3 でも、出典が1つも公式ではありませんでした
返ってきたのが、この表です。
| サービス | 容量 | 月額 | 出典として示されたもの |
|---|---|---|---|
| iCloud+ | 200GB | ¥450 | 比較メディア |
| iCloud+ | 2TB | ¥1,500 | 比較メディア |
| Google One | 最小プラン | ¥290〜 | 比較メディア |
| Google One | 2TB | ¥1,360 | 比較メディア |
| Dropbox Plus | 2TB | ¥1,500 | 比較メディア |
| Google AI Pro | 5TB | ¥2,900 | 比較メディア |
この表の数字には、間違いが混ざっています。このあとで直しますので、ここの数字はまだ使わないでください。
見た目はきれいに揃っています。でも、出典の欄を見てください。6つとも、公式サイトではありませんでした。料金を比較したメディアや個人のブログが出どころです。
さらに、同じ「2TB」なのに、記事によって ¥1,360 と ¥1,500 で数字が食い違っています。どちらかが間違っているのか、それとも別の条件の数字なのか、この表を見ているだけでは分かりません。そして最後に、AI自身が「詳しくは各サービスの公式サイトでご確認ください」と書いていました。書いた本人が「そのままは使えない」と言っているわけです。
この章でわかったこと
・「調べて、表にまとめて」と頼むと、表そのものはすぐにできる
・ただし出典が公式とは限らない。今回は6つとも公式ではなかった
・同じ容量なのに数字が食い違うことがある
なお、AIがそもそもどうやってインターネットのページを見にいくのか、その仕組み自体を知りたい方は、MCPとは?非エンジニアにやさしく解説|AIにブラウザ操作させてみた【2026】 をどうぞ。この記事では道具の話には立ち入らず、調べる作業そのものを見ていきます。
③ 出典を1つずつ開きました|合っていたもの、違っていたもの
出典のURLが表に入っていたので、それを1つずつブラウザで開いて、公式ページに同じ数字が載っているかを確かめました。結果がこれです。

③-1 違っていた3つ
まず、はっきり違っていたものから。iCloud+ の200GBは、¥450ではなく¥540でした。2TBも¥1,500ではなく¥1,800です。どちらもApple公式ページに書かれている金額です(apple.com/jp/icloud・2026年9月4日確認)。90円と300円の差ですが、1年で見れば1,080円と3,600円になります。
3つめが、いちばん厄介でした。「Google One 2TB ¥1,360」という行そのものが、公式の一覧に見当たりませんでした。
Google One の公式ページに並んでいたプラン(2026年9月4日時点)
・15GB … 無料
・100GB / 200GB / 400GB / 5TB / 20TB / それ以上
→ 「2TB」という区切りが、この一覧には無い
⚠️ ここは書き方に気をつけました。「2TBプランは廃止されました」とは書けません。私が確かめられたのは「いま公式ページに載っている一覧には無い」ということだけだからです。過去にあったのか、別の場所にあるのかは、確かめていません。

数字が違っているより、こっちのほうが怖いですね。存在しないプランで比べていたわけですから🐼
③-2 合っていた2つ
一方で、そのまま使えたものもありました。Google One の最小プラン(100GBで¥290)と、Google AI Pro(5TBで¥2,900)です。この2つは公式ページの金額とぴったり一致していました。
だから「AIの言うことは当てにならない」で終わらせるのは、たぶん間違いです。合っているものもあれば、違っているものもある。だから開いて確かめる。それだけの話だと思っています。
AIに出させたものを全部は使わない、という考え方については、ブログのネタの決め方|AIに出させた候補の7割を捨てた話【2026】 でも書きました。捨てる前提で出させると、気が楽になります。
③-3 直したあとの表
確かめて直したものが、こちらです。
| サービス | 200GB前後 | 大きめの容量 | 無料で使える分 |
|---|---|---|---|
| Google One | ¥440(200GB) | ¥2,900(5TB) | 15GB |
| iCloud+ | ¥540(200GB) | ¥1,800(2TB) | 5GB |
| Dropbox Plus | ―(該当なし) | ¥1,500(2TB) | 2GB |
⚠️ 条件をそろえないと、この表は意味を持ちません。上の表は「個人向け・月払い・2026年9月4日時点・各社の公式ページに載っている金額」です。3社は容量の刻みがそもそも違うので、同じ容量でぴったり横並びにはできません。そこを揃えたふりをしないほうが、あとで困りません。
この章でわかったこと
・違っていたのは3つ。うち1つは「公式の一覧に無いプラン」だった
・合っていたものも2つある。全部を疑う必要はない
・直した表には「いつ時点の・どの条件の数字か」を必ず書き添える
④ 数字が食い違って見える理由|開いて初めて分かった落とし穴2つ
ここからが、今回いちばんお伝えしたいところです。公式ページを開いてみて、なぜ記事によって数字が違うのかが分かりました。落とし穴が2つありました。

④-1 日本語のURLでも、日本向けの表示とは限りません
Google One の料金を確かめようとして、いちばん時間を取られたのがここです。
日本語で表示するための指定(URLの末尾に付ける ?hl=ja というもの)を付けて公式ページを開きました。それでも、出てくるのは英語とアメリカドルの表示のままでした。国を指定する指定(gl=jp)も足してみましたが、変わりませんでした。

答えは、ページの中にありました。画面の中に「国・地域を選ぶ」という切り替えがあって、そこで日本を選ぶと、URLが /intl/ja_jp/ に変わり、そこで初めて日本円が出てきたのです。
URLに「ja」が入っていることと、日本の価格が表示されていることは、別のことでした
・日本語の指定を付けても、英語・ドル表示のままだった
・ページ内で国を切り替えると、URLが変わって日本円になった
・つまり「日本語のページを開いたつもり」で、ドルの数字を読んでいる可能性がある
海外のサービスを調べるときは、いま見ている画面が自分の国の表示になっているかを、金額を読む前に1回だけ確かめる。これで防げます。
④-2 同じ「/月」表記でも、支払いサイクルで数字が変わります
もう1つが、Dropboxで見つかったものです。
公式ページを開いたとき、Dropbox Plus(2TB)は「¥1,200/月」と表示されていました。ところが、料金表の上に「月払い/年払い」の切り替えがあり、最初は年払いが選ばれた状態だったのです。月払いに切り替えると、同じプランが「¥1,500/月」に変わりました。
| 支払い方 | Dropbox Plus(2TB)の表示 |
|---|---|
| 年払い(最初はこちらが選ばれている) | ¥1,200/月 |
| 月払いに切り替えると | ¥1,500/月 |
(dropbox.com/plans・2026年9月4日確認)
⚠️ どちらも「/月」と書いてあります。ここが落とし穴です。片方だけを見て「Dropboxは¥1,200」と書いても、もう片方を見て「¥1,500」と書いても、どちらも嘘ではありません。

比較メディアごとに数字が食い違って見えたのは、これが理由だったんですね。どちらも間違っていなかったというのが、いちばん腑に落ちませんでした🐼
そして、AIが返してきた表には「年払いか月払いか」の欄がありませんでした。数字だけが並んでいたので、どちらの条件の数字なのか判断できない状態だったわけです。
この章でわかったこと
・日本語のURLでも、中身が日本向けとは限らない(国の切り替えを見る)
・同じ「/月」でも、年払いと月払いで数字が変わる
・数字だけを並べた表は、条件が抜け落ちていることがある
⑤ 確かめるのは3か所だけです
ここまで読んで「結局、全部自分で確かめ直すなら意味がないのでは」と思われたかもしれません。でも、全部を見直す必要はありませんでした。見るのは3か所だけです。
⑤-1 出典が公式かどうか
いちばん効くのがこれです。表に出典のURLを入れさせておいて、そのURLがサービスを提供している会社のものかどうかを見ます。
比較メディアや個人のブログが悪いわけではありません。私もよく読みます。ただ、そこに書かれた金額は、誰かが公式ページを読んで書き写したものです。書き写した時点から値段が変わっているかもしれませんし、条件が抜け落ちているかもしれません。
⑤-2 自分の国の表示になっているか
金額を読む前に、通貨の記号を1回見てください。円なのかドルなのか。これだけで、さきほどのGoogle Oneのような取り違えは防げます。日本語で表示されているからといって、日本の価格とは限りません。表示の言語と、値段の国は、別々に決まっていることがあります。
⑤-3 その数字が、どの条件のものか
最後が、いちばん見落としやすいところです。同じサービスの同じプランでも、次のような条件で金額が変わります。
・支払いのサイクル … 月払いか、年払いか(どちらも「/月」と書かれることがある)
・個人向けか、法人向けか … 同じ名前のプランでも別料金のことがある
・税込みか、税別か
⚠️ 表を作らせるときに「支払い方も列に入れて」と一言足しておくと、この見落としはかなり減ります。条件の欄が空いていれば、確かめるべき場所がひと目で分かるからです。3か所と言っても、慣れると1つのサービスあたり十数秒です。表を全部作り直すより、ずっとラクでした。
なお、AIの「できました」という報告そのものを確かめる考え方は、AIの「できました」を鵜呑みにしない検証術|実物を確かめる3原則【2026】 にまとめてあります。今回の話は、その検証術を「調べもの」の場面に当てはめたものだと思っていただければ。
この章でわかったこと
・確かめるのは「出典が公式か」「自分の国の表示か」「どの条件の数字か」の3か所
・全部を見直す必要はない。3か所だけ見れば、残りはそのまま使える
⑥ そのままコピペで使える頼み方
ここまでの流れを、そのまま使える形にしました。2つとも、この記事を書くときに実際に使ったものです。
⑥-1 調べてもらうときの型
そのまま貼れます。【 】の中だけ、自分の調べたいものに置き換えてください。
【調べたいこと】について、【比べたいサービス名】の
容量と月額料金を調べて、1つの表にまとめてください。
表には次の列を入れてください。
・出典のURL
・月払いか年払いか
・確認した日
出典のURLと支払い方を最初から列に入れさせているのがポイントです。あとから「これはどこの数字?」と聞き直すと、もう一度調べ直しになります。最初に列として決めておけば、埋まっていない欄がそのまま「確かめるべき場所」になります。
⑥-2 確かめるときの型
こちらもそのまま貼れます。表が返ってきた直後に使います。
さっきの表の数字を、出典のURLを1つずつ開いて確かめてください。
確かめるのは次の3点です。
・そのURLは、サービスを提供している会社の公式ページか
・開いたページは日本向けの表示になっているか(通貨が円か)
・その金額は月払いか年払いか
合っていたもの・違っていたもの・確認できなかったものに分けて、
違っていたものは公式ページの数字に直してください。
「合っていたもの・違っていたもの・確認できなかったもの」の3つに分けさせているのは、確認できなかったものを消させないためです。ここを分けておかないと、確かめられなかった項目が、なんとなく「確認済み」の顔をして表に残ります。
⑥-3 AIにできないことも、書いておきます
期待どおりにならなかったときに困らないよう、できないことも先に書いておきます。
・ログインが必要な画面は見られません
自分のアカウントの請求額や、契約中のプランは、自分で開いて確認します
・申し込みや解約はしません
金額を見て決めるのは自分です
・ページを開くまで、どの国の表示になっているかは分かりません
だから「確かめて」と頼む必要があります
・あなたがどの支払い方を選ぶかは知りません
月払いか年払いかは、自分の条件として渡してください
⑥-4 まとめと、次の一歩
この記事のまとめ
・調べものは「探す」より「まとめさせる」ほうが速い。ここは期待どおりでした
・ただし、そのままは使えません。今回は6つのうち、合っていたのは2つでした
・全部を疑う必要はありません。確かめるのは3か所(出典・国・条件)だけです
・落とし穴は2つ。日本語のURLでも日本向けとは限らない/同じ「/月」でも支払い方で変わる

【今日からできる1アクション】次に何かを調べさせるとき、表に「出典のURL」の列を1つ足すだけ試してみてください。それだけで、確かめられる表になります🐼
調べてもらう前に「どんな表で出してほしいか」を決めておくと、直す手間はもっと減ります。同じ作業を2つの言い方で頼んで比べた記録がこちらです。Claude Code 指示のコツ3つ|同じ作業を2つの言い方で頼んでみた
同じ「人が最後に確かめる」やり方を、申し込みフォームの入力に当てはめた話もあります。送信ボタンを押す前にAIに見てもらった記録です。Claude Codeに申込フォームを見てもらう|送信前にミス4件が消えた話
⑦ よくある質問(FAQ)
- Q比べるサービスは、自分で決めないといけませんか?
- A
「候補も出して」と頼めます。ただし候補の段階でも、確かめることは同じです。ひとつ足すなら、「日本で使えるものだけ」と条件を付けておくと手戻りが減ります。付けないと、日本から契約できないサービスが候補に混ざることがあります。
- Q比較メディアの記事を参考にするのは、やめたほうがいいですか?
- A
そんなことはありません。役割を分けるのがおすすめです。「どんな選択肢があるか」「使ってみてどうだったか」は比較メディアや個人のブログのほうが詳しいです。数字だけを公式に戻す、と考えると気が楽になります。
- Q公式ページを開いても、金額が出てこないときは?
- A
「公式には明記なし(確認した日)」と書き残して、推測で埋めないでください。探す先としては、料金ページのほかにヘルプページがあります。今回も、プランの名前だけはヘルプページに載っていました。金額が自分のアカウント画面にしか出ない場合は、そこは自分で開いて確認します。
- Q一度作った表は、あとで使い回せますか?
- A
料金や容量は変わるので、そのままの使い回しはおすすめしません。だからこそ、表に「確認した日」の列を入れておいてください。半年後に見返したとき、日付を見るだけで「取り直すか、まだ使えるか」を判断できます。日付が無い表は、いつの数字か分からないまま残ります。

