Claudeに自分のことを覚えさせたのに、返ってくる答えがどこかズレている——そんなことはありませんか。原因は説明不足ではなく、1つの場所にいくつもの話が混ざっていることかもしれません。ぼくの場合、1つの部屋に2つのブログぶんの前提が入っていました。この記事では、非エンジニアのクロパンが、テーマごとに部屋を分ける3ステップと、分けすぎて失敗した話までまとめます。読み終えると、毎回の前置きが要らなくなります。
① Claudeに覚えさせたのに、答えが的外れになることがある
前に説明したはずのことを、また聞かれる。あるいは逆に、こちらが聞いていない前提で話が進む。「ちゃんと書いたのに、なんで伝わらないんだろう」と思いますよね。

ぼくも同じでした。説明が足りないのかと思って、書き足して、また書き足して。でも直らなかったんです🐼
この記事では、その原因と直し方を順番に見ていきます。先に結論を書くと、足りないのではなく、混ざっています。
①-1 説明はしたのに、なぜズレるのか
答えが的外れになるとき、原因は説明の量ではありません。1つの場所に、いくつもの話をまとめて入れていることのほうが多いです。
Claudeは、そのプロジェクトに書いてあることを前提にして答えます。中に3つのテーマが入っていれば、3つとも前提として読む。いま話しているのはそのうちの1つなのに、残り2つも一緒に効いてしまいます。
これが「なんとなくズレた答え」の正体です。説明を足すと前提がさらに増えるので、足すほど的外れになります。
・答えがズレる原因は「説明不足」ではないことが多い
・1つの場所に複数のテーマを入れると、全部が前提として効く
・だから書き足すほど、かえってズレやすくなる
①-2 1つの部屋に、2つのブログぶんの前提が入っていた
プロジェクトの中には「メモリー」という欄があって、そこにClaudeが理解したこちらの状況が書かれています。それを開いてみたら、2つのブログの前提が1つの欄に同居していました。片方は技術寄りの解説を書く場所、もう片方はまったく別のテーマを扱う場所です。
性格の違う2つの仕事を1つの部屋に持ち込んで、両方の前提を抱えたまま相談していたわけです。どちらの話をしても、もう片方が混ざる。書いた覚えのない前提が出てくるのは当たり前でした。
しかも当時のぼくは、そこに気づいていませんでした。「説明が下手なのかな」と思って、説明のほうを直そうとしていたんです。
この章のまとめ
・的外れな答えは、説明が足りないせいだとは限らない
・1つのプロジェクトに複数のテーマを入れると、全部が前提として効く
・実際に中を開いてみたら、2つの別ジャンルの前提が1つに入っていた
・直すべきは説明の量ではなく、置き場所のほう
② 足りないのではなく、混ざっている
では、どう置き直せばいいのか。ここは迷いやすいところなので、先に線を1本引いておきます。
②-1 「あなた自身」は1つでいい。分けるのは「作業ごとの話」
分ける・分けないの基準は、この1行です。
「あなた自身」のことは1つにまとめていい。分けるのは「作業ごとの話の中身」のほう。
自己紹介や、いつも守ってほしい進め方は、何度も書く必要はありません。一方で「この作業ではこう進める」という話は、作業ごとに別々に置いたほうがうまくいきます。
これはぼくの経験則ではなく、そういう仕組みになっています。公式の説明には、2つの置き場所がこう書き分けられていました(2026年8月時点)。
・アカウント全体の指示 … 「ここに追加した指示は、Claudeとのすべての会話に適用されます」
・プロジェクトの指示 … 「これらの指示は、そのプロジェクト内のチャットにのみ適用されます」
つまり「全部に効く場所」と「そこだけに効く場所」が、はじめから分かれているということです。あなた自身のことは前者に1回書けば足ります。
自分のことを1回だけ伝えるやり方は、Claude Code 自己紹介は1回でいい|AIに質問させて作る4ステップ にまとめてあります。あちらは「まとめる」話で、この記事は「分ける」話です。逆のことを言っているようですが、まとめる対象が違うだけです。
②-2 分けると、覚え方まで分かれる
分ける効果は、指示だけではありません。Claudeが覚える内容そのものが、部屋ごとに分かれます。
プロジェクトの画面には、こう書かれています(2026年8月時点)。
ここが大事なところで、覚えた内容はその部屋の中で作られます。だから部屋を分ければ、覚え方も分かれる。逆に言えば、1つの部屋で3つのテーマを話していると、3つぶんが混ざった状態で覚えられていきます。
ぼくのメモリーに2つぶんの前提が同居していたのも、これが理由でした。
「勝手に覚える」仕組みそのものについては、Claude Code メモリ機能の使い方|毎回の説明を卒業する3つの方法 で扱っています。
この章のまとめ
・分ける基準は「あなた自身は1つ/作業ごとの話は分ける」
・全部に効く場所と、そこだけに効く場所は、はじめから分かれている
・覚える内容も部屋ごとに作られる。分ければ覚え方も分かれる
・1つにまとめていると、混ざったまま覚えられていく
③ ここからは、チャット側の話です
この記事で言っている「プロジェクト」は、チャットで使うClaudeの機能です。Claude Codeの「プロジェクト」とは別物です。
同じ言葉なので、ここは混同しやすいところです。というより、混同するのが普通です。理由は次に書きます。
③-1 Claude Codeの「プロジェクト」と、チャットの「プロジェクト」は別物
Claude Codeを使っている方は、「プロジェクト」という言葉を別の意味で覚えているはずです。
Claude Code側では、作業フォルダのことをプロジェクトと呼びます。そのフォルダの一番上に CLAUDE.md というファイルを置くと、そこで作業するときのルールとして読まれる——という仕組みです。
一方、チャット側の「プロジェクト」は、公式の説明では「独立したワークスペース」と書かれています(2026年8月時点)。パソコンのフォルダではなく、Claudeのサイトの中に作る部屋です。
・Claude Code の「プロジェクト」= パソコンの中の作業フォルダ
・チャットの「プロジェクト」 = Claudeのサイトの中に作る部屋
・名前は同じですが、場所も、書く場所も、効く範囲も違います
ややこしいのは覚え違いではなく、言葉のほうが重なっているからです。公式のヘルプにも、Claude Codeの説明として「CLAUDE.md:プロジェクトのメモリ」と書かれた記事があります。

なので「自分の理解が足りないのかな」と思わなくて大丈夫です。言葉が2つの意味を持っているだけです🐼
Claude Code側の作業フォルダの話は Claude Codeはどこで使う?作業フォルダを作る3ステップ【2026】 に、CLAUDE.md の書き方は CLAUDE.mdの書き方5ステップ|Claude Codeに毎回同じ説明をやめさせる方法 にまとめてあります。この記事では深追いしません。
③-2 書いたつもりが効かず、探しても見つからなかった
ぼく自身、この2つを同じものだと思っていた時期があります。
そのとき何が起きたかというと、書いたつもりのルールが効きませんでした。そして探しても見つかりませんでした。書いた側と、読まれる側が、別々だったからです。
当時は「保存に失敗したのかな」「書き方が悪いのかな」と考えていて、場所そのものが違うという可能性は頭に浮かびませんでした。
もし今、あなたが「書いたのに効かない」で止まっているなら、内容を直す前にどちらの画面で書いたかを先に確かめてみてください。それだけで解けることがあります。
③-3 どっちに何を書くかの早見
見分け方はシンプルで、いまどちらの画面にいるかだけです。
| Claude Code | チャットのClaude | |
|---|---|---|
| 「プロジェクト」が指すもの | パソコンの作業フォルダ | サイトの中に作る部屋 |
| ルールを書く場所 | CLAUDE.md というファイル | プロジェクトの「指示」の欄 |
| 置いてある場所 | 自分のパソコンの中 | Claudeのサイトの中 |
| 効く範囲 | そのフォルダで作業するとき | そのプロジェクトの中のチャット |
| 開いている画面 | Claude Code | ブラウザやアプリのチャット画面 |
迷ったときの判断は1つだけです。
いま開いている画面がチャットなら、書く場所はチャット側のプロジェクトです。
なお、Claude Code側に書いた CLAUDE.md が、チャットのプロジェクトでも読まれる——ということはありません。別の場所なので、それぞれに書く必要があります。
この章のまとめ
・この記事の「プロジェクト」は、チャット側の機能
・Claude Code の「プロジェクト」は作業フォルダのこと。名前が同じだけの別物
・公式のヘルプでも同じ語が2つの意味で使われている。混同するのは自然なこと
・「書いたのに効かない」ときは、内容より先に「どちらの画面で書いたか」を確かめる
・CLAUDE.md はチャット側では読まれない。書く場所はそれぞれ別
④ 部屋を分ける3ステップ
ここから手を動かします。やることは3つだけです。
全部を分けようとしなくて大丈夫です。1つ作れば、あとは同じことの繰り返しになります。
④-1 STEP1|いま一番よく話しているテーマで、1つ作る
まず1つだけ作ります。
①画面の左側にある「プロジェクト」をクリックします
②右上の「新規プロジェクト」を押します
③名前をつけます
名前は、あとから自分が見て分かれば十分です。

「プロジェクト」の一覧に、いま作った名前が並んで表示されたらOKです。

ここで選ぶテーマは、いま一番よくClaudeと話している話題にしてください。使う回数が多いところから分けると、効果を感じやすいです。
・最初に作るのは1つだけでいい
・テーマは「一番よく話している話題」を選ぶ
・名前は自分が分かればOK。あとから変えられます
④-2 STEP2|その部屋にだけ効く説明を書く
部屋ができたら、その中にその作業でいつも言っていることを書いておきます。ここに書いた内容は、この部屋の中のチャットにだけ効きます。
画面の右側に「手順」という欄があるので、そこに書きます。

いきなり「書いてください」と言われても手が止まりますよね。その文章自体をClaudeに作ってもらえます。
そのまま貼れます。
これから「〇〇」だけを話すための場所を作ります。
その場所に最初に書いておく指示文を作ってください。
・私はプログラミングをしません
・この場所では「〇〇」の話だけをします
・毎回説明しなくて済むように、前提と進め方を短くまとめてください
・箇条書きで、10行以内にしてください
「10行以内」と指定しているのは、長く書くほど前提が増えて、かえってズレやすくなるからです。
返ってきた文章を、そのまま「手順」の欄に貼れば完了です。中身が違えば、あとから直せます。
④-3 STEP3|別のテーマは、別の部屋にする
ここからが本題です。別のテーマの話は、別の部屋でします。
いま1つのプロジェクトにいくつかのテーマが混ざっている場合は、そこから抜き出して分けます。とはいえ、どこで線を引くか迷うと思います。これもClaudeに見てもらえます。
そのまま貼れます。
いまの説明文を貼ります。
この中に、別々のテーマが混ざっていないか見てください。
混ざっていたら、テーマごとに分けた案を出してください。
どの文がどちらに入るかも、1文ずつ教えてください。
(ここに今の説明文を貼ります)
「どの文がどちらに入るか」まで頼んでいるのは、分類だけ返されても、結局こちらで貼り直す作業が残るからです。
あとは新しい部屋を作って、分けたほうの文章を貼るだけです。STEP1とSTEP2の繰り返しになります。
新しい部屋で会話を始めたときに、前の部屋の話が出てこなければ成功です。

④-4 AIにできないこと
先に書いておきます。ここは頼んでも進みません。
逆に言うと、手を動かすのは3か所だけです。作る・貼る・分ける。文章そのものは頼めます。
この章のまとめ
・STEP1 いま一番よく話しているテーマで、部屋を1つ作る
・STEP2 その部屋にだけ効く説明を書く(文章はClaudeに作ってもらえる)
・STEP3 別のテーマは、別の部屋にする(分け方もClaudeに見てもらえる)
・部屋を作る・決めるのは自分の操作。文章を書くところは任せられる
・新しい部屋で前の話が出てこなければ成功
⑤ 分けたあと、何が変わるか
分けると、日々のやり取りが3つの点で変わります。
⑤-1 前置きが要らなくなる
いちばん体感が大きいのはここです。用件からいきなり入れます。
「私はこういう者で、こういう進め方をしていて」という前置きが、部屋のほうに書いてあるからです。打つのは今日やりたいことだけになります。
⑤-2 別の話が混ざってこない
別のテーマの前提が効かなくなるので、返ってくる答えの筋が通ります。
「なぜかこの話が出てくる」がなくなる、と言ったほうが近いかもしれません。減るのは手間ではなく、違和感のほうです。
⑤-3 資料も、部屋ごとに置いておける
部屋にはファイルも置けます(2026年8月時点)。毎回同じ資料を貼り直している方は、ここに置いておくと貼る作業ごとなくなります。
この章のまとめ
・前置きが要らなくなり、用件から入れる
・別のテーマが混ざらないので、答えの筋が通る
・毎回貼っていた資料は、部屋に置いておける
⑥ ただし、増やしすぎない
ここまで「分けましょう」と書いてきましたが、分ければ分けるほどいい、という話ではありません。
ぼくは分けすぎて、別の困り方をしました。
⑥-1 ぼくは10個作って、使っているのは5個です
数えてみたら、部屋は10個前後ありました。実際に使っているのは5個くらいです。
残りは、そのとき必要だと思って作って、使わなくなったものです。一覧を開くたび視界に入るので、目的の部屋を探す時間がじわじわ増えます。

分けたら快適になったので、うれしくなって増やしたんですよね。増やすほうにはブレーキがかからないんです🐼
目安は「いま週に1回は開くか」だと思います。開かないなら、まだ作らなくていい。必要になってから作れば間に合います。
⑥-2 使わなくなった部屋は、消さずに畳む
とはいえ消すのはためらいます。中に会話が残っているからです。
ぼくがやっているのは、名前のうしろに「【完了】」と付けるだけという方法です。消さないので中身は残りますし、一覧で見たときに「これは終わったやつ」と一目で分かります。
公式にも、使わない部屋を消さなければいけないという説明は見当たりませんでした(2026年8月時点)。畳んでおくだけで十分です。
⑥-3 同じ名前の部屋を2つ作らない
これは失敗の話です。ぼくの一覧には、ほとんど同じ名前の部屋が2つ並んでいます。
途中で作り直したのに、前のほうを消さずに残したからです。どちらに何を書いたか分からなくなり、結局どちらも中途半端になりました。
作り直すときは、古いほうの名前をすぐ変える。これだけで防げます。
⑥-4 次の一歩
チャット側で部屋を分けられたら、同じ考え方はClaude Code側にもあります。作業フォルダごとにルールを書いておく方法です。
やり方は CLAUDE.mdの書き方5ステップ|Claude Codeに毎回同じ説明をやめさせる方法 にまとめてあります。書く場所は別々ですが、考え方は同じです。
この章のまとめ
・分ければ分けるほどいい、ではない。10個作って使っているのは5個だった
・目安は「いま週に1回は開くか」。開かないなら、まだ作らなくていい
・使わなくなった部屋は消さずに、名前に「【完了】」と付けて畳む
・作り直すときは、古いほうの名前をすぐ変える。同じ名前を2つ残さない
⑦ よくある質問
- Q無料プランでも使えますか?
- A
公式には「無料のアカウントを含む全ユーザーが利用でき、無料は最大5つ作成できる」とあります(2026年8月時点)。ただし同じページの別の箇所には、部屋ごとの指示について「有料プランのみ」という記述もありました。無料の方は実際の画面で確かめてから進めてください。
- Qいくつまで作れますか?
- A
無料は最大5つと明記されています(2026年8月時点)。有料の上限は公式に記載を見つけられませんでした。ぼくは10個前後まで作れています。
- Q部屋を分けたら、前の会話は見られなくなりますか?
- A
なくなりません。公式では、部屋ごとに独自のチャット履歴を持つとされています。移動ではなく、置き場所が増えるだけです。
- QClaude Codeに書いた CLAUDE.md は、チャットの部屋でも読まれますか?
- A
読まれません。別の場所にある別の仕組みなので、それぞれに書く必要があります。
- Q使わなくなった部屋は削除したほうがいいですか?
- A
削除が必要という説明は公式に見当たりませんでした(2026年8月時点)。ぼくは名前に「【完了】」と付けて残しています。消すより畳むほうが、あとで見返せます。


